『煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)』は漫画作品「鬼滅の刃」に登場するキャラクターです。
鬼殺隊において最強の剣士の印である「柱」の称号(炎柱)を持つ男性となっています。
今回はそんな煉獄杏寿郎の
- 身長・年齢などのプロフィール
- 使用する技・武器
- 杏寿郎に関する考察
について説明します。
煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)とは?
- 名前:煉獄杏寿郎(れんごく きょうじゅろう)
- 性別:男性
- 誕生日:5月10日
- 年齢:20歳
- 身長:177cm
- 体重:72kg
- 出身地:東京府荏原郡駒沢村(現代に直すと「世田谷区桜新町」)
- 趣味:能や歌舞伎、相撲観戦
- 好きなもの:さつまいもの味噌汁
名門「煉獄家」出身の炎柱・煉獄杏寿郎の人物像
「煉獄杏寿郎」とは、「吾峠呼世晴」さんが執筆する漫画作品「鬼滅の刃」に登場するキャラクターです。
鬼殺隊隊員の一人であり、鬼殺隊において全集中の呼吸を極めた最強の剣士の一人である証「柱」の称号を持つ男性です。
杏寿郎は炎の呼吸を極めた「炎柱」となっています。
名前は「あんじゅうろう」や「きょうじゅうろう」ではなく「きょうじゅろう」と読みます。
炎を思わせるボリュームのある頭髪と、炎の意匠があしらわれた羽織が特徴的な男性として描かれています。
太く二股に分かれた眉と、見開かれた双眸にも特徴があり、力強い印象を受けます。
その表情は常に自身に満ち溢れており、力強くエネルギッシュな人物であることが明らかです。
性格面も全く違わず、常に明朗快活で真っすぐ、そして正しきを愛する人物であると描写されています。
鬼に対して憎しみや怒りを抱く鬼殺隊隊員の中にあって、恨みや憎しみのような感情を持たず、ただ「弱きを守る」ことだけを信念として戦う、思考的な特異さを持ちます。
そのため、最初に主人公である「竈門炭治郎」とその妹であり鬼となってしまった「禰豆子」を見た際には「鬼殺隊の隊律違反」であるとして、二人とも斬首しようとしたこともあります。
ですが、決して頭が固い人間ではなく、二人の絆や禰豆子が人を守るように戦っている様を見て、彼女を認めるようになるなど、考えを改めて受け入れる柔軟さも持ち合わせた人物であることがわかります。
更には炭治郎の心意気を目の当たりにして彼の人柄に惹かれ、彼を自らの直弟子である「継子」としようとしたこともあります。
ちなみにかなりの大飯喰らいであり、炭治郎らと任務に当たった際には「牛鍋弁当」を十一人前ぺろりと平らげてしまう程の胃袋を見せています。
ですが、鬼殺隊には更なる大飯喰らいの存在があり、あまり大食い方面では目立つ人物ではありません。
尚、この大飯喰らいコンビ、実は元師匠と弟子(柱と継子)であったという関係があります。
2020年10月16日公開予定の劇場版アニメ「鬼滅の刃 無限列車編」ではエピソード的に炭治郎と並んで主役級の扱いを受け、週刊少年ジャンプ本誌では杏寿郎を完全に主人公として据えた「煉獄外伝」が連載予定となっています。
煉獄杏寿郎の家族構成
煉獄杏寿郎は代々炎柱を輩出し続ける名門家系「煉獄」の家の出です。
父は元・炎柱であった「煉獄槇寿郎」、母は既に故人となっている「煉獄瑠火」です。
更には弟「煉獄千寿郎」が家族として登場しています。
槇寿郎と千寿郎は杏寿郎と非常に似た顔をしており、煉獄家の男子の血の強さを感じます。
ですが、家庭環境は決して良いとは言えません。
槇寿郎は優秀な剣士として柱を担っていたのですが、ある日突然自らの無能さを絶望して剣を捨ててしまいます。
そこに愛する妻であった瑠火の死が重なり、以来酒浸りとなって家族につらく当たるようになります。
千寿郎はその環境にありながら歪まずに育ちますが、彼には「炎の呼吸」を扱う才は無く、剣士として戦うことは出来ないと定められてしまっています。
作中では炭治郎が杏寿郎の訃報を伝えに行った際に槇寿郎と千寿郎と対面しております。
槇寿郎は息子の訃報にもつっけんどんな態度を取りますが、彼の最期の想いを受け止めると、今までの態度を省みるようになります。
遊郭編辺りでは炭治郎に謝罪の手紙を送るといった態度の軟化が見られ、最終決戦時には最前線には立たないにしろ、援軍としてお館様となった「産屋敷輝利哉」の護衛を受け持つなど、前向きになっていくように描写されています。
千寿郎は登場時、名門に生まれながらも自らに炎の呼吸の才が無いことを恥じていましたが、炭治郎との対話と兄の言葉を受けて、改めて剣士以外で貢献をしていくことを誓っています。
瑠火は杏寿郎の人格形成に大きく関わった人物であり、彼の「弱き人を助けることは、強く生まれた者の責務である」という信念は瑠火の言葉から来ているものであることが明らかになっています。
また、彼女に抱きしめられた時のぬくもりを杏寿郎は覚えており、父に冷たく当たられた際も、辛いときも彼女のぬくもりを心の支えとして育ってきたこともわかっています。
煉獄杏寿郎の声優は?
アニメ版「鬼滅の刃」にて、煉獄杏寿郎を演じているのは、人気男性声優「日野聡」さんです。
プロフィールは以下の通りとなっています。
- 名前:日野聡(ひの さとし)
- 性別:男性
- 生年月日:1978年8月4日
- 年齢:41歳(2020年6月5日現在)
- 出身地:アメリカ合衆国 サンフランシスコ
- 所属:ぷろだくしょんバオバブ(~2011年6月)→アクセルワン(2011年7月~2020年6月5日現在)
- デビュー:1997年「ERV緊急救命室」(ジャスティン・ケーシー)
声優デビュー前から児童劇団に所属し、活動をしていた声優さんです。
声優デビューは1997年の海外ドラマ「ERV緊急救命室」の吹き替えであり、アニメデビューは2003年に放送された「一騎当千」です。
アニメデビューと同時に主人公役を貰っています。
以降は主要人物格のキャラクターも数多く演じている他、ナレーションやドラマ・映画などの吹き替えの仕事も多数行っているようです。
代表作は「ハイキュー!!(澤村大地)」「オーバーロード(アインズ・ウール・ゴウン)」「銀魂(神威)」などです。
ジャンプ作品に多数出演していることも特徴の一つとなっています。
煉獄杏寿郎の死亡
煉獄杏寿郎は竈門炭治郎らと、十二鬼月下弦の壱である「魘夢」を討伐せんと「無限列車」に赴きました。
無事に魘夢を討伐した杏寿郎らでしたが、直後に十二鬼月上弦の参である「猗窩座」が登場します。
猗窩座は満身創痍の炭治郎を弱者として攻撃を加えますが、その攻撃を杏寿郎が受け止め、炭治郎を守ります。
自らの攻撃を受け止めた杏寿郎に対して、猗窩座は彼を強者と判断、猗窩座は杏寿郎に「鬼になれ」と誘いをかけます。
至高の領域にまで足を踏み入れた杏寿郎が至高に至れず、老いて死ぬのが耐えられぬと言うのです。
鬼になれば永遠に鍛錬することが出来、高みに至ることが出来るのだと説きます。
ですが、杏寿郎はそれを拒絶。
「老いることも死ぬことも、人間という儚い生き物の美しさだ。」
「老いるからこそ、死ぬからこそ、堪らなく愛おしく、尊いのだ。」
そう反論し、杏寿郎は人として生きることを改めて口にします。
ならば、と猗窩座は「素晴らしく強い存在が衰えて醜く死ぬのが耐えられない」と、若く美しいままに杏寿郎を殺すことを願います。
互いに死力を尽くし、強く激しい技のぶつかり合いを見せる杏寿郎と猗窩座。
ですが、人間である杏寿郎では限界がありました。
既に魘夢との戦闘で多少なりと疲弊していた杏寿郎は、高い戦闘力を誇る猗窩座に追い詰められていきます。
遂にはその鳩尾を拳で貫かれ、助からぬ致命傷を負います。
それでも猗窩座の頚を狩らんと食らいつく杏寿郎でしたが、夜明けによって逃走する猗窩座にトドメを刺すことは叶いませんでした。
残され、死にゆく杏寿郎は炭治郎に最期の言葉を託し、息絶えました。
柱の剣士の中では最初の死亡者です。
杏寿郎の死と、彼の姿は炭治郎に多大な影響を及ぼし、炭治郎が迷った際の指標にされたりなど、物語が進んでも心の師のような扱いを受けていました。
尚、杏寿郎が使っていた日輪刀の鍔は、後に炭治郎が使用することになる日輪刀の鍔として再利用され、その遺志を継いでいくことになります。
煉獄杏寿郎の使う技は?刀はどんなもの?
煉獄杏寿郎は鬼殺隊隊員として、日光を蓄えた刀「日輪刀」と、全集中の呼吸の一つである「炎の呼吸」を利用して戦闘を行います。
炎の呼吸を極めた「炎柱」として扱われる杏寿郎は非常に高い実力を備えた人物であることが描写され、鬼殺隊でも信頼されていた様子が見られます。
十二鬼月上弦の参・猗窩座相手に死亡したと言われれば、音柱「宇随天元」が「上弦の鬼には煉獄でさえ負けるのか」と驚愕するほどでした。
また、真っすぐでエネルギッシュな人間性に対して指揮能力も高く、部隊を率いることも出来るというハイスペックな人物であることが伺えました。
正しく戦闘能力においては完璧な人物であると言わざるを得ません。
全集集の呼吸「炎の呼吸」
煉獄杏寿郎の扱う呼吸法にして、代々煉獄家の人間が極めている呼吸法です。
基本の型は9つで、攻撃力に特化した描写が目立ちました。
水の呼吸が「柔」ならば炎の呼吸は「剛」の呼吸法であると考えられ、杏寿郎が扱えば列車横転に伴う大きな衝撃を衝撃をぶつけて緩和することが出来る程の威力を誇るようになります。
全集中の呼吸の中では「始まりの呼吸」である「日の呼吸」に近しい呼吸法であることが判明しています。
いわば日の呼吸の模倣、劣化版の一つであると扱われており、その事実を知った杏寿郎の父・槇寿郎は絶望して剣を捨て、煉獄家に伝わる日の呼吸に関する資料をズタズタにしてしまったと言われています。
炎の呼吸は日の呼吸との混同を避けるため、その名を炎とし、「決して『火の呼吸』と呼んではいけない」と継承者に伝え続けることになったようです。
日輪刀
杏寿郎を含めた鬼殺隊隊員が全員持つ、鬼殺隊隊員共通の武器であり、鬼を狩ることが出来る数少ない武器です。
鬼が苦手な日光を蓄えた刀であり、基本的には不死身である鬼の頚をこの刀で狩り取ることで、鬼を殺すことが可能となります。
杏寿郎の扱う日輪刀は刀身が赤く染まっていること、刀身に炎のような刃紋があること、根元に柱の日輪刀に共通して見られる「悪鬼滅殺」の四文字が刻まれている以外は大きな特徴が無い刀となっています。
杏寿郎の死後は回収され、炎のような意匠の鍔は炭治郎の最終決戦までの相棒である日輪刀の鍔として使用されました。
煉獄杏寿郎についての考察
鬼滅の刃本編の物語は全て終了し、物語の半ばあたりで死亡したにも関わらず、煉獄杏寿郎に関する考察なども盛んに行われています。
今回はそんな中からいくつかピックアップして紹介していこうと思います。
杏寿郎の見た目は父の模倣?
煉獄家の人間は、槇寿郎の妻であった瑠火を除き、全員が非常に血を感じる見た目になっています。
特に槇寿郎と杏寿郎は瓜二つと言わんばかりにそっくりであり、遠目で見ればどちらか判断がつかない程です。
これは別段キャラクターデザイン上の問題というわけではなく、杏寿郎が槇寿郎に憧れてこのスタイルを取っているのではないかと考察されています。
煉獄(父)が遠目からだと煉獄杏寿郎にそっくりな件について。これ、逆だなと。父が先に活躍してたはずなんだから、息子の方が父に憧れ、父を尊び、父をリスペクトして同じスタイルを踏襲していたのではないかと。気付いて泣くしかなくなったわけなんですよ……考察すればするほど追い込まれるたまご
— NEO (@20neo14) December 23, 2019
かつて槇寿郎は鬼殺隊にて炎柱の称号を名乗る程の実力者であり、鬼殺隊隊員となるべくして育てられた杏寿郎にとっては憧れの存在であったと予想されます。
杏寿郎が幼い頃に挫折をして落ちぶれてしまったものの、その勇ましい姿が記憶から消えることは無く、かつての強き者の象徴であった槇寿郎のスタイルを真似ているのではないかと考えられています。
杏寿郎はどんなに落ちぶれた父を見ても見放さず、最期までその身を案じていたことから、彼に対する情や憧れを拭い去ることは出来なかったのではないかと思わせる考察です。
杏寿郎は炭治郎を逃がすための「桃」だった?
煉獄杏寿郎は最初から危機に瀕した炭治郎を逃がすための役割を担っていたと考えられています。
鬼滅の刃は「古事記」などの日本神話を下敷きにしたような描写が多く見られることからそう言われているようです。
木通さん(未読勢)が「煉獄『杏』寿郎にも意味があるのでは」と考察した結果がこちらです。
木通さん「もしや黄泉の国の追手、上弦の参から逃がすための桃なのか煉獄さん」
こんなん鬼滅読ませたくなるやろーが!!!!! pic.twitter.com/yf8UmPOw61
— 宇宙ひつじ (@cosmos_Sheep) October 7, 2019
煉獄杏寿郎の名前には「杏」の字が入っています。
杏は別名「唐桃」と言われており、桃は古事記にてイザナギがイザナミの追手である黄泉軍を追い払った描写があります。
そのことから、杏寿郎は最初から炭治郎を鬼による危機から救うために犠牲になるべくして生まれたキャラクターなのではないかと言われているのです。
そうでないとしても、役割が決まった時点で名前もその「桃」を連想するようにつけられたのかもしれませんね。
杏寿郎が幸せな夢を見なかったワケ
十二鬼月下弦の壱である魘夢は、血鬼術で相手を眠らせ、幸せな夢を見ている隙に精神を破壊し、敵を殺すという戦法を取る鬼でした。
ですが、煉獄杏寿郎は幸せな夢を見ませんでした。
その理由は、杏寿郎が全てを現実として受け入れていたからではないかと考えられています。
これはこうだと事実をそのまま受け入れてた点。あまりにも寂しい期間が長かった、この基幹となる部分は事実であり、これを変えることはその人の既に認識された“事実”を変えることであり、違和感を抱かせるものである。ならば千寿郎に言えなかった言葉が幸せな夢となって言えたのだろうか?→
— 黎 (@touri244) July 14, 2018
つまり、煉獄さんにとっては槇寿郎さんにみてもらえないことは変えがたき事実だった、という最初に返るのだが、ここで深い眠りと宣言された後の煉獄さんの夢について考える。兄弟仲睦まじく鍛練する姿である。真剣に習う、真摯に教える。これが煉獄さんの幸せだったとしたら?→
— 黎 (@touri244) July 14, 2018
また、魘夢が見せた夢は「浅い眠り」時の意識が反映されやすい夢だったから、意識が強く表れた幸せではない夢を見たのではないかとも考えられているようです。
もし「深い眠り」についていたら、一体無意識の中でどのような夢を見ていたのでしょうか。
書き込み主さんの言うような夢を見るのか、気になるところですね。
煉獄杏寿郎の全プロフィールと考察まとめ
「鬼滅の刃」の登場キャラクター「煉獄杏寿郎」は
- 鬼殺隊の隊員であり、最強の剣士の証である「柱」の称号を持った「炎柱」
- 代々炎柱を輩出する名門家系「煉獄家」の長男であり、父もかつて炎柱の称号を持っていた
- 勢いのあるキャラクター性をしているが、その実指揮能力も高く、鬼殺隊ではかなりの実力者であったと描写されている
- 作中半ばにて十二鬼月上弦の参「猗窩座」と交戦し死亡、だがその遺志は炭治郎の心に残り続け、心の支えとして扱われている
とのことです。
作中最初に死亡した柱でありながら、高い人気を誇るキャラクターである煉獄杏寿郎。
今後のスピンオフでの扱いに注目されています。