『胡蝶しのぶ』は漫画作品「鬼滅の刃」の登場人物です。
鬼殺隊隊員の中でも最高位の剣士に与えられる「柱」の称号を持つ女性であり、かなりの実力者であることがわかっています。
今回はそんな胡蝶しのぶの
- 身長・年齢などのプロフィール
- 使用する技・武器
- しのぶに関する考察
について説明します。
胡蝶しのぶとは?
- 名前:胡蝶しのぶ(こちょう しのぶ)
- 性別:女性
- 誕生日:2月24日
- 年齢:18歳
- 身長:151cm
- 体重:37kg
- 出身地:東京府北豊島郡滝野川村(現代に直すと「東京都北区滝野川」)
- 趣味:怪談話
- 好きなもの:生姜の佃煮
栗花落カナヲの姉替わりである蟲柱・胡蝶しのぶの人物像
「胡蝶しのぶ」とは、「吾峠呼世晴」さんが執筆する漫画作品「鬼滅の刃」に登場するキャラクターです。
鬼殺隊隊員の一人であり、鬼殺隊でも指折りの実力者の女性です。
呼吸法を極めた最強の剣士のみが賜る称号である「柱」の称号を持っており、蟲の呼吸を極めたしのぶは「蟲柱」と呼ばれています。
ポニーテールに蝶の羽をモチーフにした髪飾りをつけ、同じく蝶の羽のような意匠を持つ羽織を着用しているのが特徴的な女性です。
常に微笑みを絶やさず、女好きの「我妻善逸」からは「顔だけで食べていけそうだ」と評価されるほどの美しい顔立ちをしています。
身長と体重からわかる通りに小柄ではあるものの、そのスタイルは見事なものであり、メリハリの付いた魅力的なボディラインが伺えます。
性格も外見に違わず穏やかかつ温和であり、一見は優しい母のような人物に映ります。
常に「鬼も人も仲良く出来ればよい」と発言しており、鬼にすら深い慈愛を向けることが出来る人物であることが伺えるように見えます。
ですが実際は「殺した人の分だけ拷問に耐えて罪を償えば仲良くなれる」という考えの持ち主であり、鬼に対しては容赦ない苛烈な人間であることが判明します。
また、人間に対してもかなり容赦が無く、辛辣な言葉を投げつけたりすることがある他、相手に合わせて言動を変え、その動向を操るといったしたたかな面も見られます。
決して単に「慈愛に満ちた人物」というわけではない複雑な人格の人間であることがわかっています。
鬼殺隊隊員の一人である「栗花落カナヲ」は直々の弟子(継子)であり、将来の柱として育成を行っています。
ですがそれ以上に二人の関係は深く、強い絆で結ばれた姉妹のような関係を築いているようです。
胡蝶しのぶの家族構成
胡蝶しのぶは妹のような存在である「栗花落カナヲ」の他にも、「神崎アオイ」「寺内きよ」「中原すみ」「高田なお」という妹のような存在である少女たちと共に、「蝶屋敷」で暮らしています。
そのため、彼女たちがしのぶの家族であると考えられます。
カナヲ以外の少女たちは全員鬼に家族を殺されて天涯孤独になった者です。
また、しのぶには彼女たち以外にもかつては血の繋がった家族が存在しました。
ですが、父と母は幼いころに鬼に殺されており、残ったのは実の姉である「胡蝶カナエ」だけでした。
しのぶとカナエは現・岩柱であった悲鳴嶼行冥に命を救われ、二度と同じような悲しい目に合う人物を出さないためにと鬼殺隊へ入隊します。
姉のカナエはそのような悲しい出自を持ちつつも「鬼と人が仲良く出来ればよい」と考える人物であったのですが、物語開始四年前、しのぶが14歳の頃に十二鬼月上弦の弐である「童磨」の手によって殺されてしまいます。
カナエの死はしのぶに大きな影響を残します。
カナエとは相反して、鬼に対して膨大な憎しみを持つようになりますが、カナエの残した「しのぶの笑顔が好き」という言葉を受けて、しのぶはその顔に常に微笑みを浮かべるようになります。
同時に、カナエの理想であった「鬼と人が仲良くなれる世界」を追い求めていますが、その心にある憎しみを拭うことが出来ず、常にその狭間で思考をせめぎ合わせることとなりました。
この思考の合間にいるしのぶは、慈愛に満ちた言葉と笑顔を浮かべつつ、鬼に対して苛烈とも言える言動を取るちぐはぐな人物となってしまったのです。
胡蝶しのぶの声優は?
アニメ版「鬼滅の刃」にて、胡蝶しのぶを演じているのは、人気女性声優「早見沙織」さんです。
プロフィールは以下の通りとなっています。
- 名前:早見沙織(はやみ さおり)
- 性別:女性
- 生年月日:1991年5月29日
- 年齢:29歳(2020年6月4日現在)
- 出身地:東京都
- 所属:アイム・エンタープライズ
- デビュー:2007年「桃華月憚」(川壁桃花)
2007年にアニメ「桃華月憚」の主人公「川壁桃花」役で華々しくデビューを飾った人物です。
以降もメイン格の女性キャラクターや主人公を中心に演じており、2020年現在人気女性声優と言わざるを得ない程の人気を誇っています。
ちなみにアニメデビューは桃華月憚ですが、それ以前に「こはるびより」のドラマCDにも出演していたことがわかっています。
また、デビュー当時より歌唱力にも注目が集まっており、デビューしたての頃からキャラクターソングやアニメオープニングなどを歌唱することも多かったようです。
代表作は「そらのおとしもの(イカロス)」「アイドルマスターシンデレラガールズシリーズ(高垣楓)」「賭ケグルイ(蛇喰夢子)」などです。
尚、デビュー当時は成人しておらず、2012年に「悠木碧」さん、「寿美菜子」さん、「東山奈央」さんらと共に成人式を行ったというエピソードも存在します。
胡蝶しのぶの最期
鬼の頭領「鬼舞辻無惨」の潜む最終決戦の地、無限城にて、胡蝶しのぶは姉・胡蝶カナエの仇敵であった十二鬼月上弦の弐「童磨」と対峙します。
張り付いた笑顔を引き剥がし、憎悪と憤怒を露わにして挑むしのぶでしたが、相手は十二鬼月でも上位の鬼である童磨。
小柄な体格と非力さではどうあっても童磨に対して致命傷を与えることが出来ませんでした。
更には弱点である筈の「藤の花の毒」を用いて童磨の頚を攻撃しても、童磨はあっさりとその毒を再生力で分解してしまいます。
その悪あがきにも似た攻撃を童磨は「素晴らしい」と賛辞の皮を被った侮蔑で一蹴し、抱きしめるように全身の骨を砕いてしまいます。
骨を砕かれ事切れる寸前、しのぶは童磨に「何か言い残すことはあるか」と問われて「地獄に堕ちろ」と苛烈な言葉を吐き捨てています。
その後、駆け付けた「栗花落カナヲ」の前で童磨によって全身を吸収、死亡してしまいます。
ですが、しのぶの死は決して無駄ではありませんでした。
しのぶが残した指文字による遺言によって、カナヲは童磨の技の一つであり、初見では避けることが困難な「粉凍り」を回避することが出来ました。
また、しのぶはこの時のために一年以上をかけて藤の花の毒を自ら進んで服用し続けており、その体には致死量の700倍の毒素が蓄積されていたのです。
毒が蓄積された体をあえて吸収させることで鬼に猛毒を盛ったのです。
しのぶに毒を盛られた童磨は、カナヲと伊之助との戦闘中に体が崩壊、とうとう二人に頚を落とされて死亡します。
死にゆく童磨は、死に際に自ら吸収したしのぶの姿を見ました。
カナヲを称えるその姿を見た童磨は初めて心に高ぶりを覚えます。
その高ぶりを「恋」であると考えた童磨は、彼女に「俺と一緒に地獄へ行かない?」と誘いをかけます。
誘いを受けたしのぶは、優し気な微笑みを浮かべて童磨へ一言だけ告げました。
「とっととくたばれ糞野郎」と。
胡蝶 しのぶ
「とっととくたばれ糞野郎」#鬼滅の刃 #胡蝶しのぶpic.twitter.com/XkfSDgCsso
— 鬼滅の刃 名言、名シーン (@Takuto940362421) May 20, 2020
童磨の誘いをあっさりと跳ねのけ、しのぶはカナエの魂、そして両親と再会。
物語においてその全ての役割を終えます。
胡蝶しのぶの使う技は?刀はどんなもの?
胡蝶しのぶは鬼殺隊隊員として、日光を蓄えた刀「日輪刀」を携えて戦闘に臨みます。
更には独自の全集中の呼吸「蟲の呼吸」を用います。
その他、しのぶは鬼殺隊では救護班としての一面も持ち合わせており、鬼殺隊の戦闘以外の面でも重要人物であることがわかります。
怪我をした隊員たちの治療やリハビリなども受け持っており、炭治郎たち一行も度々世話になっている描写が見られます。
全集中の呼吸「蟲の呼吸」
しのぶが用いる全集中の呼吸の一つであり、姉である胡蝶カナエ、妹分の栗花落カナヲが用いる花の呼吸の派生技です。
全集中の呼吸において唯一鬼の頚を削ぎ落すことを想定していない呼吸法となっています。
しのぶは小柄な女性であり、鬼の頚を削ぎ落すことが出来ない鬼殺隊隊員なのです。
ですが、この蟲の呼吸を用いた剣技で素早い刺突攻撃を繰り出すことが可能となっており、その刺突攻撃によって鬼の体内に毒濡れの刃を挿入、毒によって鬼を殺すという特異な戦法を取る唯一の隊員となっています。
尚、独自の呼吸法であるせいか、他の呼吸と同じように技名が「○〇ノ型」ではなく「○○ノ舞」と名付けられています。
伊之助の「獣の呼吸」もそうですが、独自派生させた呼吸法は、自らそれらしい法則に則った技名をつけていいという制約でもあるのでしょうか。
藤の花の毒
鬼が嫌う藤の花から抽出された毒です。
しのぶはこの藤の花の毒を開発した本人です。
そんな藤の花の毒をしのぶは複数種類調合し、いくつも用意することでありとあらゆる鬼を毒殺できるようにしています。
また、来たるべき仇敵との決戦のために一年以上前からしのぶは藤の花の毒を服用し、自らに毒素を蓄積させていました。
日輪刀
しのぶが用いる日輪刀は非常に特異な形をしています。
刀身が細く、先端が鉤のようになった刺突に特化した形状をしています。
刀身の根元には柱が持つ日輪刀に刻まれている「惡鬼滅殺」の文字もちゃんとあります。
刀身の色は蟲の呼吸に対応しているためか「藤色」に染まっています。
この特異な形状の日輪刀には、刀鍛冶としのぶしか知らないからくりがあり、鞘に刀を収めることで刀に仕込む毒を変更したり、量を調節する仕組みがあるそうです。
小刀
しのぶがいざというときに使用する隠し武器です。
草履の裏に仕込まれており、意表をついての攻撃に使っています。
作中では「冨岡義勇」との戦闘中にも使用していました。
こちらの小刀は色変わりをしていない普通の鋼色の刀身を持っているため、日輪刀と同様の性質を持っているものではないと考えられます。
胡蝶しのぶについての考察
全ての物語が終了した鬼滅の刃ですが、未だファンの間では様々な考察が行われています。
今回はそんな考察の中から、胡蝶しのぶに関するものをいくつかピックアップして紹介します。
しのぶの素を引き出したのは「童磨」?
胡蝶しのぶは作中にて「慈愛に満ちた表情を浮かべながら、慈愛に満ちたような苛烈な言動を取る人物」というちぐはぐかつ矛盾した性質を持つ女性であると描かれています。
この性質は鬼を憎む本心と、姉である「胡蝶カナエ」の思考を継ごうとする思いの境目にいるからであるとされています。
ですが、その仮面を全て剥ぎ取って、唯一胡蝶しのぶ本人の思考と表情を引き出した人物がいると言われています。
それが、しのぶの仇敵であり、十二鬼月上弦の弐である「童磨」です。
私が童しの落ちた原因は胡蝶しのぶの素を一番に引き出せるのは誰かと考えると童磨しかいないと思ったからですね。また、童磨も胡蝶しのぶの命がけの執念だからこそ動かない心が動いたと考察するとサイコパスが感情を手に入れるというシチュが好きなのでさらに沼りました。
— ざくろ(万世極楽教履修済み) (@zakuron97) May 26, 2020
確かに、しのぶの笑顔を取っ払い、素の憎しみを丸出しにし、慈愛に満ちた言動すらも捨てさせた童磨は、ある意味しのぶの素を引き出した人物であると言えるでしょう。
柱の中でも親しかった冨岡義勇や、愛弟子である栗花落カナヲ、蝶屋敷の少女たちですら本来のしのぶの姿を取り戻せなかったことを考えると、童磨の存在がかなり異質であることが伺えます。
しのぶの動物嫌いの原因は?
胡蝶しのぶの毛の生えた動物嫌いなのなんか噛まれたとか鳴き声が〜とかじゃなくてなんか暗い過去ありそう
— とえ (@hikagenosamo) May 16, 2020
胡蝶しのぶは動物嫌いであることがアニメ版の「大正コソコソ話」にて明かされました。
この動物嫌いについては「アレルギーや喘息などがあるのではないか」「昔噛まれたか、鳴き声が嫌なのではないか」と推測されていましたが、結局は明確に何故苦手なのかは開設されていません。
それについてファンの間では「何らかの暗い過去がある」と考えられているようです。
例えば「小さくて無力な自分の過去と重ねている」だったり、「幼いころに飼っていた動物に想いを重ねている」だったりではないかと考察されているのです。
でもしのぶさんの動物嫌いは同族嫌悪だと思う…ちっちゃくて可愛いの嫌いそう…
— あさなぎ (@KwfhH) December 24, 2019
2/3
こういうのばかり思い付くんだ。
派手でエッチなの書きたい。 pic.twitter.com/0mMGf7OevJ— 瀬家(腐れメンヘラトンビ期) (@seke_tobi810) May 16, 2020
明言はされていませんが、過去に何らかのトラウマが隠れている説はありそうですね。
しのぶの名前の由来は…?
胡蝶しのぶの名前の由来に関する考察です。
「しのぶ」の名
⚠️画力、語彙力、塗り力などなど皆無です
⚠️もう…、何言ってるの?って感じです
⚠️アナログです
⚠️暗いです…(凄く)
⚠️自己解釈多しです
⚠️お話というより名前考察に近いです
(その考察も考察じゃない下手さ)
…等々無理であれば回れ右を推奨です。#鬼滅の刃 #胡蝶しのぶ pic.twitter.com/PWyEYW9vPM— 蘭奈月レイ (@reirei_2004) December 22, 2019
しのぶの名前は作中で誰かに後でつけられた名前ではなく、通り名のようなものでもないのですが、名前が平仮名であることも含めてこめられた意味を考察するだけで深いものとなっています。
名は体を表すということに首を傾げ、「私はなぜしのぶなのだろう」と二次創作作中にてモノローグするしのぶですが、「忍ぶ」「偲ぶ」という二つの意味を持つ漢字を当てることが出来、どちらにも当てはまる性質を持つ彼女こそ、「名は体を表す」と言わざるを得ないでしょう。
まとめ
「鬼滅の刃」に登場するキャラクター「胡蝶しのぶ」は
- 鬼殺隊に所属する剣士の一人であり、最強格の称号である「柱」を持つ「蟲柱」の女性
- 常に微笑みを浮かべた優し気な人物であるが、したたかな一面も持ち合わせ、鬼に対しては苛烈な想いを向ける矛盾した一面も持つ
- 鬼殺隊では救護班のような役割を担っており、怪我をした隊員たちの治療にも当たっている
- 使用する呼吸は「花の呼吸」から派生した独自の「蟲の呼吸」であり、それに加えて自ら生成した「藤の花の毒」を用いて戦闘に臨む
- 作中終盤にて十二鬼月上弦の弐「童磨」に敗北、吸収されて死亡するものの、それによってカナヲや伊之助が童磨に勝利するための足掛かりを作る
とのことです。
漫画版の連載が終了し、物語の本編は終わりを告げた「鬼滅の刃」。
今後の派生作品などでのしのぶの扱いに注目が集まりますね。