鬼滅の刃で死亡したキャラはどうなる?謎深い死後の世界を徹底考察

ジャンプでの連載が好評のままに終了した「鬼滅の刃」

大正時代を背景とした物語ではありますが、確かに独特な世界が作品の中に広がっています。

今回はそんな「鬼滅の刃」の独特な世界観を表現する要素の一つ、死亡したキャラがどうなるのかという死後の世界についてを考えてみたいと思います。

鬼滅の刃の死後の世界は仏教と関連深い?

「鬼滅の刃」における死後の世界についてを考える前に、一般的に言うところの死後の世界とはどう言ったものなのかについてをまずご紹介していきます。

いろいろな説があると思いますが、今回は特に「鬼滅の刃」での描かれ方と関連性が見受けられる、仏教の死後の世界について見ていきましょう。

十王教における死後の世界へ向かう道

十王教というもので書かれているところによると、人は死後七日で河原に立たされるといいます。

そこは賽の河原と言われる場所で、目の前には三途の川が広がっています。

川の向こうには極楽があり、死した者は川の向こう岸を目指すことになります。

その方法は泳ぐか、渡し船に乗せてもらうか、橋を渡るかのいずれかです。

どうにかして川の向こう岸へとたどり着くと、そこからは死後の世界にと変わります。

十地経における死後の世界

十地経というものに書かれているところによると、地獄を治める十人の王様の前に死人はいかなければなりません。

最終的には閻魔王(閻魔大王とも言われます)と会い、公平に裁きが下されるのです。

この裁きにより罪に問われた者は地獄へ罪に問われなかったものは極楽へ行くことになります。

 

鬼滅の刃における死後の世界とは

では次に上記のことを踏まえて、「鬼滅の刃」の世界の中での死後の世界がどのようなものなのか考えていきます。

上記の死後の世界のことを踏まえてみても、「鬼滅の刃」の世界で描かれる死後の者の姿や、死者については近しいところがあるといえそうです。

鬼殺隊士たちもそうですが多くの鬼が死に至る瞬間の描写で、人間の頃の姿に戻って真っ暗な場所にいたり、それ以外でも死んだはずの人間と生きている人間が真っ暗な場所で会話をしているというところが多く見受けられます。

それとは別に川や他の風景がある中で会話を交わすというようなものも存在しています。

これについては、上記の死後七日で三途の川の河原へという部分が短くなり、命を失うと三途の川へすぐに向かいそして極楽もしくは地獄への分かれ道に向かうということになるのではないでしょうか。

善逸と三途の川

善逸が川の対岸に立つ爺ちゃんと会うシーンですが、大きな川が三途の川、爺ちゃんのいる方が死後の世界で善逸のいる方がより現実に近い場所ということになるでしょう。

このことで上記でも書いた通り、命を失うと三途の川へすぐに向かうということがわかります。

善逸はこの直前に、鬼になった兄弟子と戦い瀕死の重傷を負っていました。

その後すぐにこのシーンに繋がって、その後には無惨との戦いにも参戦しています。

無惨との戦いは一晩のうちの出来事でした。

つまり、七日間も時間が経過していることはありえないのです。

妓夫太郎と堕姫と極楽と地獄の境界

出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』

こちらは極楽と地獄の境目、分かれ道ではないかと思われるシーンです。

遊郭編で炭治郎たちと戦った妓夫太郎は堕姫に対してその真っ暗な場所で、明るい方へ行けと話していました。

これは、指し示されている明るい場所は天国へ向かって行くことができるのではないかと考えられます。

鬼となる前のことを思い出した二人が極楽もしくは地獄へと向かう、その分かれ道に立っていたのではないでしょうか。

カナエと現世

今度は現世にとどまって、三途の川には達していない可能性があるお話です。

無限城での戦いの中、上弦の弐と戦うことになったしのぶの心が折れかけた時のことでした。

亡くなったカナエが姿を現し、しのぶを叱咤激励したのです。

それは幽霊のようでありながら、はっきりとしのぶにその存在を感じさせてもいて現世にまだいるのだと思えるものでした。

そしてしのぶが死した後には、二人して先になくなってしまった両親のもとで笑っています。

そこは彼岸花が咲き、多くの花びらが舞っていました。

これは極楽での風景なのかもしれません。

恋雪と思い人への未練

カナエと近しいところで、こちらは三途の川には間違いなく自身の意思で向かっていないと思われるものです。

上弦の参となり鬼殺隊士達と戦った、人間の頃は狛治と呼ばれた青年と彼に思いを寄せていた恋雪という少女がいました。

恋雪は残念ながら亡くなり、彼女とその父かなんとも悲しい殺され方をしてしまったことがきっかけとなって狛治が鬼となってしまったのですが、それを彼女は悲しんで、彼が戻ってくることを信じ待っていたのです。

そこにははっきりと恋雪の意志が感じられ、言い方は良くないかもしれませんが地縛霊などに近い成仏できない霊として、三途の川へは至らずに現世に残っていた可能性が考えられます。

無一郎と有一郎と再会

こちらはカナエとしのぶの上記のその後にも共通しているのですが、極楽で先に死んだ者との再会を果たせたのではないかというお話です。

無一郎は上弦の壱との戦いで命を落とすことになりました。

その後に先に亡くなっていた双子の有一郎と銀杏の舞う中で再会します。

やはりこの景色は、極楽なのではないかと思います。

理由としてはしのぶとカナエの時もそうですが、亡くなった彼ら彼女らの望み続けたことが叶っているのです。

それはよく戦い、よく生きた人たちは極楽へと導かれ救われたということではないかと、そうも考えられるのではないでしょうか。

竈門家と現世への干渉

これは物語の各所で、炭治郎や禰豆子に家族達が呼びかけたり導いたりというところについてです。

物語の冒頭、夢の中で炭治郎が母から禰豆子を頼むわねと言われていたり、最終選別で迫る危険を兄弟が知らせてくれたりしています。

禰豆子に対しても、那谷蜘蛛山の戦いでの際に母がお兄ちゃんまで死んでしまうわよと呼びかける場面があったり、人間返りの薬を飲んで体が人間へと戻っていく中で父が炭治郎の危険を知らせるなどという場面がありました。

これもまた未練や心配、そういったものを抱いて炭治郎と禰豆子のために三途の川を魂が渡らなかったのではないかと考えられます。

戦いが終わり、無事に炭治郎と禰豆子が暮らしていけるようになった最後には、もしかしたら竈門家の家族達は三途の川を渡り極楽へと向かったかもしれませんね。

こういった表現から、仏教の十王教や十地経で語られている世界に限りなく近いものが、「鬼滅の刃」の世界における死後の世界と近いものと言えそうです。

 

鬼滅の刃の死後の世界まとめ

いかがだったでしょうか。

やはり大正時代が下地となって描かれている作品ということもあり、死後の世界の概念はよく分かるものに近しいものとなっていましたね。

死人が長く現世に居座っている場合が多くあり、愛する人物を待ち続けていたりとなかなか自由な行き来ができるようです。

そんな彼らに助けられることで、炭治郎は人間として生きることを選べたとも言えるかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました!

鬼滅の刃の全話ネタバレ考察はこちら


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