鬼滅の刃21巻187話「無垢なる人」のネタバレと感想・考察を紹介します。
前話186話では縁壱自身が語る形で、幼少期から鬼狩りになるまでの過去が明かされました。
そしていよいよ縁壱の語りは無惨との対峙へと入っていきます。
鬼滅の刃187話「無垢なる人」の内容を見ていきましょう。
鬼滅の刃21巻187話のネタバレ
無惨との対決
縁壱は無惨から暴力的な生命力に満ち溢れている印象を受けた。
無惨は呼吸を使う剣士にはもう興味がないと告げると、攻撃を仕掛ける。
変異させた腕を振るその攻撃は、恐るべき間合いの広さと速さだった。
縁壱はかすり傷でも致命傷になることを感じ、生まれてはじめて背筋が凍った。
攻撃を躱しつつ縁壱は無惨の体を凝視する。
すると無惨の体には心臓が七つ、脳が五つあった。
それを見た瞬間、縁壱の剣技は完成した。
その剣技で無惨を斬り伏せた縁壱は、足元に転がる無惨に命を何だと思っていると問いただす。
しかし、繋がることのない首を必死に抑え、怒りに震える無惨にはその声は届いていないようだった。
縁壱がふと無惨が連れていた鬼の娘に目をやると、その娘は無惨を助けようともせず凝視していた。
不思議とその目は希望に満ちているように見えた。
縁壱は先に無惨の方に止めを刺そうと、近づく。
次の瞬間無惨の体は弾けて、無数の肉片となって飛び散った。
咄嗟に斬り伏せた縁壱だったが、集めれば人間の頭ほどになるであろう、極々小さい肉片いくつか逃してしまう。
自らの失態に縁壱が立ち尽くしていると、鬼の娘が鳴き声を上げ倒れ込んだ。
縁壱が宥めるとその娘は、無惨について知っていることをすべて話してくれた。
そして縁壱は無惨の力が弱まり、一時的に支配を逃れたその娘に、無惨を倒す手助けを頼んだ。
戸惑いつつも承知してくれた娘を、縁壱は見逃す。
その娘の名前は珠世といった。
そして縁壱は駆けつけた剣士により、兄巌勝が鬼になったことを知らされる。
縁壱は無惨を倒せなかったこと、珠世を逃したこと、兄が鬼になったこと、そのすべての責任を負わされ鬼狩りを追放される。
縁壱の後悔
自分は無惨を倒すために特別強く生まれてきたのだろうと語る縁壱。
しかし、しくじってしまった。
自分がしくじってしまったために、これからも多くの人の命が奪われるのが心苦しいと締めくくる。
聞いていた炭治郎は何もかけるべき言葉が思いつかない、それはその時、実際に聞いていたであろう炭吉も同じで、ただ涙があふれるばかりだった。
そんな二人の沈黙を破ったのは年端も行かない炭吉の娘、すみれだった。
抱っこをねだるすみれに、炭吉もあなたに抱かれると喜ぶと言ってお願いする。
言われるがまま縁壱が抱き上げるとすみれは無邪気に大喜びする。
その笑顔をみた縁壱は思わず大粒の涙をこぼす。
そこへ炭吉の妻すやこが栗拾いから帰ってくる。
すみれを抱えうずくまり、泣き続ける縁壱を見たすやこは、お腹いっぱいご飯を食べさせてあげるから元気を出してと慰める。
それを見た炭治郎は、これが何百年も前の光景だとはわかっていても、縁壱の心が少しでも救われることを願わずにはいられなかった。
鬼滅の刃21巻187話の扉絵とタイトル考察
今回は扉絵は無く、初めて見た無惨の印象を縁壱が語るコマから始まります。
エピソードタイトルは「無垢なる人」。
これは縁壱のことでしょうか。
自身も悲惨な目にあっているのにその事をおくびにも出さず、ただただ周りの幸せの願う。
そして怒りや恨み、欲望などに支配されること無く、動物たちが自然と寄ってくる、その姿は無垢という言葉がぴったりな気がしますね。
鬼滅の刃21巻187話の名台詞
今回印象に残った台詞は、台詞と言って良いのか微妙なのですがすみれの「キャハハッ」という笑い声です。
この笑い声を聞いた縁壱は思わず涙を流します。
縁壱は無惨を殺せなかったことを悔やみ、これから無惨に奪われるであろう多くの命に心を痛めていました。
今まで自分のしてきたことが無意味に感じていたのかも知れません。
しかし抱き上げたすみれの無邪気な笑顔と笑い声は、間違いなく縁壱がいなければ無かったものです。
それを感じた縁壱はきっと救われた気持ちになったのではないでしょうか。
鬼滅の刃21巻187話の感想・考察まとめ
縁壱と無惨の対決が描かれた今回。
あと一歩というところまで追い詰めたものの、結局逃げられてしまいました。
珠世が無惨の支配を逃れ、倒すための研究を初めたのも、巌勝が鬼になったのもこの時だったようですね。
前回と合わせて二話に渡り描かれた縁壱の過去ですが、波乱万丈といっても良い壮絶なものでした。
今回で一区切りついたようにも見えるので、次回から物語はまた戦いに戻るのでしょうか。
188話の展開に注目しましょう。
⇒鬼滅の刃188話