鬼滅の刃19巻168話「百世不磨」のネタバレと感想・考察を紹介します。
前話167話の終わりにて、実弥が稀血の持ち主だということが明らかになります。
その血に酩酊し、ふらつき始める黒死牟。
実弥はこの好機を活かすことはできるのでしょうか。
鬼滅の刃168話「百世不磨」の内容を見ていきましょう。
鬼滅の刃19巻168話のネタバレ
匡近との出会い
実弥が自分の血を特別だと気付いたのは、鬼狩りを初めてすぐのことだった。
実弥は自分が鬼狩りを始めたときのことを思い返す。
母を殺し、半ば自暴自棄になった実弥は、夜な夜な山程の刃物で武装し、鬼を捕らえ、陽の光で焼き殺す。
そんな事を繰り返していた。
当時の実弥は鬼殺隊も日輪刀も知らなかったのだ。
稀血の効果があったとはいえ、それで上手くいっていたのは運が良かったとしか言いようがなく、続けていれば間違いなく命を落としていただろう。
しかし、そんな無茶も鬼殺隊の粂野匡近と出会い、育手を紹介してくれたおかげで終わることになる。
隊士になり頭角を表していく実弥。
しかしある日、下弦の壱との戦いで共に闘った匡近は命を落としてしまう。
その功績から柱として認められる実弥だったが、匡近と二人で倒したのに、生き残った自分だけが柱になったことに嘆くのであった。
酩酊してなお
“風の呼吸 陸ノ型 黒風烟嵐”を繰り出す実弥。
しかし、それを黒死牟は難なく躱す。
他の柱であれば、致命傷になる傷でありながら、なおも戦う実弥に感心する黒死牟。
稀血に酔いふらつきながらも、次々と繰り出される実弥の攻撃をさばいていく。
そこには久々に酔う感覚を楽しむ余裕すらあった。
そして実弥が上段から斬りかかったその時、それを躱した黒死牟がそのまま、実弥の刀を踏みつけにする。
地べたに伏せ、無防備な実弥の首元に黒死牟の刀が襲いかかる。
実弥の不信
実弥が柱になり、初めての柱合会議に参加したときのことだった。
突然、産屋敷耀哉に食って掛かる実弥。
実弥は自分では戦わず、涼しい顔で指図だけしている耀哉が許せなかったのだ。
悲鳴嶼行冥が、諌めようとするが、耀哉はそれを止める。
隊士のことなど捨て駒としか思っていないのだろう、虫唾が走るなどと言いたい放題の実弥。
それに対し耀哉はごめんねとただただ謝る。
自分も刀を持って戦いたかったが体が言うことを聞かないのだと。
そして隊士と同じ様に自分も捨て駒の一つでしか無く、偉くもなんとも無いのだと。
実弥はその優しい眼差しに母を思い出し、何も言えなくなってしまう。
そして耀哉は、兄弟同然の匡近を亡くして間もないのに、呼び出して済まなかったと謝る。
実弥は耀哉が匡近の名前をちゃんと覚えていてくれたこと、そして無くなった隊員の名前と生い立ちをすべて覚えていることに驚く。
耀哉は渡そうと思っていたと匡近の遺書を実弥に渡す。
そこには大切な人が幸せに暮らせるよう願うと、たとえ自分その側にいられなくても生きていてほしいと、書いてあった。
その時、実弥の目に浮かんだのは玄弥の姿。
読み終わった実弥の目からは大粒の涙がこぼれ落ちるのであった。
新たな加勢
首元に襲いかかる刃を、玄弥の銃で防ぎ、すかさず引き金を引く実弥。
だがその銃弾もあえなく防がれてしまう。
そして繰り出される黒死牟の”月の呼吸 参ノ型 厭忌月・銷り”。
一巻の終わりかと思われたが、そこにはすでに実弥の姿はなかった。
土煙が収まり、姿を現す行冥。
駆けつけた行冥が、すんでのところで実弥を救い出していたのだ。
鬼滅の刃19巻168話の扉絵とタイトル考察
今回の扉絵は黒死牟が鞘から刀を抜いているところです。
圧倒的な強さを見せる黒死牟の、威圧感がよく伝わります。
そしてエピソードタイトルは「百世不磨」ということで、こちらはいつまでも消えず存在することを表す四字熟語ですね。
扉絵と合わせ、永きに渡り武を極めてきた黒死牟の事を表しているのでしょうか。
あるいは今回、回想であった耀哉の言葉から、誰かが死んでも引き継ぎ、存在し続ける鬼殺隊の事なのかもしれません。
鬼滅の刃19巻168話の名台詞
今回印象に残った台詞は「例えその時、自分が生きてその人の傍らにいられなくとも、生きていて欲しい、生き抜いて欲しい」です。
これは耀哉の台詞でもあり、匡近の手紙の内容でもあります。
この時、実弥は玄弥のことを思い浮かべますが、玄弥の幸せを強く願うようになったのはこれがきっかけだったのではないでしょうか。
隊士が書く遺書の内容が不思議と似通うと耀哉が告げますが、実弥の玄弥の対する思いも、この遺書と似通っていますね。
鬼滅の刃19巻168話の感想・考察まとめ
黒死牟との戦いと、実弥の過去が交互に描かれた今回。
実弥が傷だらけなのは、この体質を使って戦ってきたからだったんですね。
そう考えると、実弥の血を目の前にして耐えた、禰豆子のあの場面の見方もまた変わってきます。
前回、黒死牟を酩酊させ、形勢逆転かと思われましたが、依然戦いは黒死牟が有利なままです。
柱の中でも最強といわれる行冥が加わり、戦いの行方はどうなっていくのでしょうか。
169話の展開に注目しましょう。
⇒鬼滅の刃169話