鬼滅の刃18巻160話「重なる面影・蘇る記憶」のネタバレと感想・考察を紹介します。
伊之助の顔を見て見覚えがあると不気味に話す童磨。
今回で、今まで明かされていなかった伊之助の過去と母の存在が明らかになります。
そしてなんとその過去には童磨が深く関係していたのです。
どうして幼い頃から伊之助は山で育ったのか。伊之助の母はどうしているのか。
それでは鬼滅の刃160話「重なる面影・蘇る記憶」の内容を紹介していきます。
鬼滅の刃18巻160話のネタバレ
童磨と伊之助は以前から面識があった?
「どこかで会ったことがある」と伊之助に言う童磨。
それに対し伊之助はそんなことはないと怒鳴る。
さらに「どこかで会ったことがある」のはしのぶの方で、今度会ったときに聞こうと思っていたのに…と亡くなったしのぶを想う。
怒る伊之助にカナヲが、童磨は適当なことを言っているだけだから落ち着いてと宥める。
それを聞いた童磨は、自分は真面目だけが取り柄(?)なうえに、人間だった頃の記憶をよく覚えている程記憶力が良いと言うのだ。
次の瞬間、なんと童磨は人差し指を自分の頭にぶっ刺し、ネジを巻くかのようにグリグリそれを回し始めたのだ。
あまりに衝撃的な絵面に驚愕する伊之助とカナヲ。
そして記憶を探り当てたのか「これだこれだ」と、十五年前の過去を話し出す。
明かされる母の存在と過去
旦那には毎日殴られ、姑からはいじめられていた十七・八の赤ん坊を抱いた女の子が童磨のところへやってきた。
顔は原型の分からないくらい腫れ、目の片方は失明。
童磨のつくった極楽教はそういう可哀想な人を保護していたそうだ。
そう。このとき女性こそ、伊之助の母だったのだ。
この記憶の女性は伊之助の母で間違いない。
そう言う童磨に対し、伊之助は、母親はいない自分を育ててくれたのは猪だと言い返す。
そして奪われた猪の被り物を返せと童磨に斬りかかるのだが、
「人の話は最後まで聞きなよ。こんな巡り合わせは奇跡でしょ。」
そう言われると同時に、あっさり胴に×印の切り傷をつけられる。
童磨が振りかぶった瞬間、素早いカナヲの助けにより間一髪で攻撃をかわすことができた。
「お願いだから落ち着いて」と渇を入れるカナヲ。
緊迫した雰囲気の二人とは裏腹に、涼しい顔で笑みを浮かべ童磨は「君のお母さんは喰うつもりはなかった」と再び語り出すのだった。
思い出した母の記憶
童磨は伊之助の母は頭が良くなかったが、美しく歌は上手く、伊之助を抱いて子守歌ではなく、指きりの歌をよく歌っていたと言うのだ。
それを聞いた伊之助は指きりの歌を歌う母の声、そして顔を思い出す。
そして、どこかで会ったことがあると思っていたのは、しのぶではなかったと気づく。
最悪な真実
童磨は心の綺麗な人が傍にいると心地がいいという理由で、伊之助の母のことは寿命が尽きるまで喰べないつもりだったらしい。
しかし伊之助の母は頭が鈍い分感覚が鋭かったらしく、童磨が信者を喰うところを目撃してしまう。
このとき、伊之助の母の名前が「琴葉」であることが分かる。
琴葉は童磨を罵ったあと、伊之助を抱いて寺院を飛び出した。
ごめんね、ごめんね、とあどけない赤ん坊だった伊之助に謝り続けながら、森の中を走って逃げる。
人里を探しひたすら走るが抜けた場所は崖。
このままでは童磨に二人とも殺されてしまう、そう思った琴葉は、涙を流しながら伊之助を抱きしめた後、崖の上から落としたのだ。
そして背後から追ってきた童磨に殺されてしまうのだった。
童磨は、崖上から落とされた伊之助に対し「助かるはずがない。母親に落とされて死ぬなんて可哀想。」と白々しく涙を流しながら言うのだった。
仲間と実の母を殺され蓄積する怒り
琴葉の人生は何の意味もない人生だったと笑顔を浮かべながら話す童磨。
いい加減にしろと怒鳴るカナヲ。
伊之助は刀を握りしめ、優しい母の記憶を思い出す。
「伊之助はあったかいね」「私の宝物」「一緒にいられて幸せだねぇ」
そして、実の母親と仲間を殺した鬼が目の前にいることは、先ほど童磨が言ったように本当に奇跡の巡り合わせであると言う。
ただ頸を斬るだけじゃ足りない、地獄を見せてやると剣を構え童磨に挑むのだった。
鬼滅の刃18巻160話の扉絵とタイトル考察
今回の扉絵は赤ん坊を抱く伊之助の母、琴葉であろう後ろ姿です。
手前に描かれた多くの蕾が開き花を咲かす様は、今回伊之助が忘れていた母を思い出すことを連想させているのではないかと私は考えます。
そして、長年ないものだと思っていた母の記憶を思い出した伊之助。
しかしそのきっかけを与えたのが、母を殺した鬼の童磨であるとは…
そう考えると今回のタイトル、重なる面影・蘇る記憶は皮肉であるようにも感じます。
鬼滅の刃18巻160話の名台詞
さて、そんな鬼滅の刃160話でしたがこのお話で私が一番好きなセリフが、
伊之助の母琴葉の「命にかえても伊之助は母さんが守るからね…」です。
今まで謎に包まれていた伊之助の母の琴葉ですが、美しく温かく優しい素敵な母であったことが分かります。
そして女性でありながらも、非道な夫や姑に耐え、赤ん坊の伊之助を守ろうとする芯の強さも兼ね備えています。
皮肉ではありますが童磨の言うように本当に心が綺麗ですよね…。
鬼滅の刃18巻160話の感想・考察まとめ
伊之助のファンである人には今回の160話はとても刺激のある回だったのではないでしょうか。
個人的に伊之助の母である琴葉としのぶの柔らかな笑顔は似ていて、伊之助がしのぶに既視感を感じていたのはそのせいではないかと思いました。
そんな仲間であるしのぶ、そして実の母を殺された伊之助の気持ちを考えるといたたまれないです。
今まで謎に包まれていた伊之助の過去と母である琴葉の存在ですが、それに上限の弐の鬼である童磨が深く関わっていたなんて衝撃的でしたね。
一見サイコパスな童磨ですが、心が綺麗な人が傍にいると心地が良いという理由で琴葉を喰わずにいたのはなにか深い理由があるのでしょうか。
それとも本当に心地が良いという理由だけで生かしておいたのでしょうか。
これから童磨の過去が描かれるようなことがあれば、分かるかもしれませんね。
たとえどんな事情があったとしてもしのぶだけではなく、伊之助の母の琴葉も殺しただなんて許せません。
カナヲと伊之助にはぜひ仇を討って欲しいです。
しかし、相手は上弦の弐。
登場からずっと余裕そうで、まだまだ力を出し切っていないようなところも怖い…
カナヲと伊之助の若い二人だけで倒すのは、だいぶ難しいように思えますがどうなるのでしょうか。
この後新たな助っ人が来るのか、または二人が凄い技を繰り出し一気に逆転をしていくのか、それとももっと予期せぬ展開が待っているのか。
次回のお話ではどうなるのか…すごく気になります!
⇒鬼滅の刃161話