鬼滅の刃14巻118話「無一郎の無」のネタバレと感想・考察を紹介します。
前話117話にて、なんとか玉壺の術から抜け出すことに成功した無一郎。
術に捕らえれている最中、どこか聞き覚えのある事を炭治郎の幻が語りかけてきましたが、それは炭治郎の言葉ではありませんでした。
118話ではそれが誰の言葉だったのか、失われた無一郎の記憶とともに明らかになります。
鬼滅の刃118話「無一郎の無」の内容を見ていきましょう。
鬼滅の刃14巻118話のネタバレ
記憶を取り戻す無一郎
玉壺の術から抜け出した無一郎は、両親の記憶を取り戻していた。
父が杣人だったこと、そして母が肺炎をこじらせて死に、父も嵐の中薬草を取りに行って死んだこと。
無一郎を助けるためぼろぼろになった小鉄。
無一郎の腕の中で鋼鐵塚を助けてと懇願する。
その言葉と同時に場面は無一郎の過去の回想へと移っていく。
双子の兄
両親が死んだのは十歳の頃だったが、それで一人になったわけではなかった。
無一郎には有一郎という双子の兄がいたのである。
有一郎は、誰かのためになにかしてもろくなことにはならないと言い放つような、冷たい性格だった。
父が嵐の中薬草を取りに行き死んだことも、馬鹿の極みと言う有一郎に対し、あんまりだと言い返す無一郎。
当時の無一郎は兄とは正反対の思いやりのある少年だったようだ。
そんな無一郎を有一郎は冷たくあしらい、無一郎の「無」は無能の無だなどとけなす始末だった。
あまねの訪問
春頃のことだった。
そんな二人の家にある日、お館様こと産屋敷耀哉鬼の御内儀である、あまねが訪れる。
二人が日の呼吸の剣士の子孫にあたるということで、訪ねてきたのだ。
そのことを知った無一郎は人の役に立ちたいと、有一郎に一緒に剣士になることを勧める。
しかしこれに対し激しく怒る有一郎。
お前なんかに人助けなんかできるわけがないと罵倒されるのだった。
そしてそれ以降二人は言葉を交わすことも無くなってしまう。
兄の死
季節はめぐり夏の夜。
二人が戸を開けて寝ていると鬼が入ってきた。
なすすべもなく襲われる有一郎。
無一郎は激昂し、鬼へ無我夢中で襲いかかる。
そこからの記憶は無く、気が付くと鬼を倒していた。
鬼との戦いで満身創痍の体を引きずり、有一郎の元へ戻る無一郎だったが、有一郎はすでに瀕死の状態だった。
朦朧とした意識の中、有一郎は無一郎が戻って来たことにも気付かずひたすらに祈っていた。
弟だけは助けてください、弟は自分と違って優しい子で、人助けをしたがっていたのに、自分が邪魔をしたのだと。
思い通りに動かない体で這いながら、なんとか有一郎の手をにぎる無一郎。
すると有一郎は最後に『無一郎の「無」は無限の「無」、誰かのために無限の力を出せる選ばれた人間だ』と告げ、静かに息を引き取るのであった。
鬼滅の刃14巻118話の扉絵とタイトル考察
扉絵は無一郎の父と、炭治郎が隣り合わせになっているものですね。
本編の方でははっきりと顔は描かれていないのですが、これを見ると非常によく似ているのがわかります。
術により捉えられている間、語りかけてきた言葉は父のものだったようです。
父と炭治郎の雰囲気が似ていたため、炭治郎の姿で見えたのでしょう。
118話のエピソードタイトルは「無一郎の無」となっています。
回想の中ではじめは罵倒される言葉であった無一郎の一字である「無」ですが、それが最後に180度切り替わる場面があり、それがこのエピソードの核になっていますね。
鬼滅の刃14巻118話の名台詞
このエピソードで印象に残ったセリフは、やはり有一郎の『無一郎の「無」は無限の「無」』でしょうか。
ネガティブなイメージの有る「無」と言う言葉の印象を、一言で逆転させられましたし、更にそれと同時に兄の有一郎に対する印象も一変しました。
鬼滅の刃14巻118話の感想・考察まとめ
今まで記憶を失っていた無一郎でしたが、今回それを取り戻すことができました。
単に記憶が戻ったというだけでなく、これが今回の敵を倒すきっかけになりそうですね。
そして回想で明らかになった無一郎の過去ですが、無一郎の父は最後まで人に優しく、それ故に亡くなってしまいました。
そんな父親を見た有一郎は、父親のように無一郎まで失いたくないと、あえて冷たくしていたようです。
有一郎も幼いなりに、無一郎のことを大切に思ってのことだったんですね。
取り戻した過去は幼くして両親と兄を失くすと言うものでしたが、悲惨なだけではなくしっかり愛情を受けていたという救いもあったと思います。