鬼滅の刃12巻103話「縁壱零式」のネタバレと感想・考察を紹介します。
前話102話では、刀鍛冶の里の子供や霞柱の時透との会話が描かれました。
時透との会話は一筋縄ではいかない様子です。
また、縁壱零式は、炭治郎の夢に出てきた剣士とよく似ていました。
炭治郎とこの絡繰人形はどのような関係があるのでしょうか。
それでは鬼滅の刃103話「縁壱零式」の内容を見ていきましょう。
鬼滅の刃12巻103話のネタバレ
記憶の遺伝
時透と剣戟を繰り広げる人形は6本の腕全てに刀を握った長髪の男性の形をしていて、左目が剥げて機械部分が露出していた。
人形の顔に、既視感を覚える炭治郎。
子供の話によると、あの人形の原型となったのは実在した剣士で、腕が六本あるのはその剣士の動きを再現するためという。
炭治郎は詳しく聞くが、300年近い前の話だからあまり詳しくは分からないと子供は答える。
それだけ長い間壊れていない人形なので、壊れてしまったら自分の技術では治せないと語る子供。
炭治郎は同情しながらも、その人形と互角以上に戦う時透に感心する。
すると時透の鴉が来て、あの子は”日の呼吸”の使い手の子孫だから当然だと教える。
日の呼吸は”始まりの呼吸”であり、鴉はあの子は天才だ、と自慢げである。
そうしているうちに炭治郎は、あの絡繰の人を夢で見たと思い出す。
しかし鴉は、戦国時代の人と知り合いでもこの里に来たわけでもないのに馬鹿じゃないのかと一蹴する。
そうか俺おかしいよね、と凹む炭治郎に、子供はそれは記憶の遺伝ではないのかと告げた。
先祖が経験した自分は経験してない出来事に覚えがあったりするのが記憶の遺伝で、この里ではよく言われる事らしい。
子供は自分のことを小鉄と名乗り、意地悪い雌鴉なんか相手にするなと炭治郎に言い放った。
壊される縁壱零式
その時、バキィンと大きな音が響き渡る。
時透が縁壱零式の鎧を破壊したのだ。
小鉄はわなわなと震えると、突如別の方向へ走り出す。
炭治郎は小鉄を追いかけると、小鉄は木に登りながら泣いていた。
俺に出来る事なら手伝うという炭治郎。
君には未来がある、今できないこともいつかできるようになるからと諭す炭治郎。
ならない、自分はダメな奴だから俺のせいで全部終わりそうだといじける小鉄。
炭治郎は音もなく小鉄に近づくと、その額にデコピンを食らわせる。
自分に出来なくても必ず他の誰かが引き継いでくれる、次に繋ぐための努力をしなくてはならない。
自分は無惨を倒し妹を助けたいと思っているが、志半ばで死ぬかもしれない。
しかし必ず誰かがやり遂げてくれると信じている、繋いだ命はいつかは必ず鬼舞辻を倒してくれるから、と炭治郎は語り続ける。
だから一緒に頑張ろうと勢いよく小鉄の手を握ると、小鉄は泣きながらもうん、と答えた。
人形が壊れるのを見たくはなかったが決心をつけると炭治郎に告げる小鉄。
炭治郎はそんな小鉄に眩しい笑顔を送るのだった。
悪意の匂いがしない時透
炭治郎と小鉄が会話をしながら人形の元に戻ると、そこにはスタスタと歩いてどこかへ向かう時透がいた。
終わったんですか、と驚きながら炭治郎が聞くと、時透は終わったと淡々と語る。
それどころか炭治郎達を見て誰だっけ、とまで言う始末。
さらに、時透は俺の刀が折れてしまったから人形の刀をもらう、と腕ごともげた絡繰の一部を見せつけてきた。
絶句し、再びどこかへ駆け去る小鉄。
時透は炭治郎に自分が使っていた刀を投げつけると、それ処分しといて、と炭治郎を見もせず告げて去るのだった。
炭治郎はそんな時透を見て、悪意の匂いがしないからわざとやっているのではないのだろう、と考える。
でもなあ、と頭を悩ませるが、気を取り直し再び小鉄を探しに藪へと入るのだった。
怒る小鉄と縁壱零式
壊れた縁壱零式を棒立ちで見つめる小鉄。
次第に雨が降り始めても小鉄は動かない。
炭治郎がまだ動くか確認しようと声をかけると、小鉄はハッとし、慌てて人形の修理を始める。
なんとか縁壱零式を立たせると、縁壱零式は再び稼働を始め、刀の構えをとった。
動いたことに喜ぶ炭治郎だが、小鉄のテンションは低い。
すると小鉄はおもむろに振り向き、炭治郎にこれで修業をすることを告げる。
そして、あの澄ました顔の糞ガキよりも絶対に強くなってください、全力で協力します、と血管を浮き上がらせながら告げるのだった。
鬼滅の刃12巻103話の扉絵とタイトル考察
103話の扉絵は六本の手で刀を振り上げる縁壱零式の姿となっています。
六本も手がある姿はまさに絡繰といった様子で、ない表情も相まって無機質で不気味な雰囲気がします。
とても強そうですが、機械系統がまだそこまで多くないこの作品においてはインパクトのある姿です。
103話のエピソードタイトルは、「縁壱零式」となっています。
縁壱零式は炭治郎の夢に出てきた剣士がモデルであるという説が有効です。
ということは、あの剣士の名前が縁壱、ということなのでしょうか。
鬼滅の刃12巻103話の名言は?
「あの澄ました顔の糞ガキよりも絶対に強くなってくださいね……‼、全力で協力しますので…‼」
縁壱零式を壊されかけてマジギレをしている小鉄のセリフ。
今まで自分をめそめそと責めていた少年と同じ人物とは思えないほどの口の悪さで、雷が背後で鳴る演出も相まって痛烈です。
実はこの口の悪さが小鉄の本性なのかもしれませんね
鬼滅の刃12話103話の感想・考察まとめ
103話では、縁壱零式の凄さと時透の凄さが多く描かれました。
そして小鉄少年が炭治郎の言葉に心を動かされ、自分にできることを頑張ろうと前を向くことが出来ました。
小鉄と炭治郎は着実に仲を深めることが出来ましたが、時透への怨念を原動力に修業が始まることになり不安も残ります。
次回から、どのような修業が繰り広げられるのでしょうか。
104話の展開に期待しましょう。